タイヤのたわみとは?安全性に与える影響
タイヤのたわみ。
「たわみ」とは、構造材や比較的断面の大きな材料が、荷重を受けることにより反り曲がった形になることをいいます。
簡単にいうと、変形するということです。
つまり、タイヤのたわみとは、タイヤが変形していることを指します。
タイヤのたわみは安全性に影響を与えます。
そこで今回は、タイヤがたわむ原因と安全性に与える影響を解説いたします。
タイヤのたわみの原因
タイヤのたわみの主な原因は、タイヤの空気圧不足です。
空気圧が低下すると、タイヤの側面がたわみます。 たわんだ部分が縁石などにこすれて傷つき、パンクやバーストにつながる可能性があります。
また、空気圧が低下した状態で高速走行すると、タイヤのたわみが接地面より後方で波を打ったように変形するスタンディングウェーブ現象が起きてしまいます。
タイヤのたわみが与える安全性への影響
タイヤのたわみが起きているということは、タイヤの空気圧が低下している状態となります。
タイヤの空気圧が低下していると、以下のような影響を及ぼす可能性が高まります。
1.バースト
2.燃費
3.走行安定性
4.タイヤの寿命
5.スリップ
それぞれについて解説していきます。
バーストの可能性
タイヤの空気圧が不足した状態で高速走行するとタイヤのたわみが大きくなり、波打ったような状態になる「スタンディングウェーブ現象」を起こしやすくなります。
スタンディングウェーブ現象を起こすとタイヤが発熱し高温になり、最終的には突然タイヤが破裂する「バースト」が発生する可能性が高まります。
バーストすると車の挙動が乱れ、場合によっては制御不能になることもあり最悪の場合、重大事故につながります。
燃費が悪くなる
空気圧不足ということは、タイヤ内部の空気が足りていない状態です。
そうなるとタイヤが正常な形を保つことができず、変形して接地面積が大きくなることで転がり抵抗が増え、タイヤを転がすために通常以上のパワーが必要となるため、燃費の悪化に繋がります。
操縦安定性の低下
若干の空気圧不足程度ではそこまで大きな影響はありませんが、大きく不足している場合は、ステアリング操作にタイヤがついてこなくなることがあります。
ステアリング操作に対する車の反応が鈍いのはタイヤ以外が原因の場合もありますが、違和感があればタイヤの空気圧不足も疑うと良いです。
タイヤの寿命が短くなる
空気圧不足のタイヤで走り続けると、タイヤへの摩擦が大きい状態が続くため通常時よりもタイヤは大きなダメージを受けることになり、劣化します。
劣化したタイヤは走行性能に影響を及ぼすことに加え、タイヤの交換頻度が上がり維持費の負担も大きくなります。
雨天時などのスリップの危険が高まる
空気圧不足は「ハイドロプレーニング現象」の一因となることもあります。
空気圧不足のタイヤは路面との接地面が通常時よりも大きくなっていることから、路面の水を十分に排出することができなくなり、タイヤと路面の間に水膜ができてしまいます。
ハイドロプレーニング現象はいったん起こってしまうとブレーキやステアリング操作が効かなくなるため、非常に危険です。
まとめ
タイヤのたわみは、空気圧が低下しているサインであり、そのまま走行しているとタイヤがバーストしたり、燃費性能の低下、雨天時のスリップの危険が高まるなどマイナスなことしかありません。
そのため、定期的にタイヤの空気圧をチェックするようにしましょう。
時間がない方は、たわみがないか確認したり、タイヤを手で押して確認するだけでも変わります。
タイヤはクルマを運転する上でとても重要なパーツとなりますので、万が一の事故などに繋がらなように注意しましょう。